2014年5月19日月曜日

ピアニスト・小山実稚恵リサイタル「音の旅」をたどる旅 ~第17回 舞曲の園~ 北九州プレトークイベント

小山実稚恵さんの12年24回リサイタルシリーズ「音の旅」を聴きながら、一緒に旅をするコラムを綴っていきます。


小山実稚恵12年24回リサイタルシリーズ「音の旅」では、毎回テーマとカラーとともに演出されたピアノ演奏を味わうことができます。
詳しくは小山実稚恵ファンページをご覧ください。

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2014年春のリサイタルは福岡、北海道、北九州、宮城、愛知、大阪、東京で開催されます。北九州は5月25日(日)、北九州市立響ホールで開催されます。

そして、北九州ではリサイタルに先だって、小山実稚恵さんがお話と演奏をしてくださるプレトーク・イベントが行われています。
今回は2014年4月5日(土)14時より、北九州市立響ホール(リンク)リハーサル室にて行われました。

この会は、北九州市にて小山実稚恵さんの後援をされている、「音風の会(おんぷのかい)」の大山優子さんが主催してくださっています。
私もこのイベントを知ってから今回で3回目の参加になりますが、なんとなく顔見知りのファンの方々が増えてきたように思います。
正直なところ、もうすっかり実稚恵さんのファン・ミーティングになりつつあります…



さて、今回私は早めに会場につくことができなかったので、おなじみのファンの皆さんはすっかりお揃いでした。一番後ろの席に座ることになりました。ファンのみなさんたちとしばし開演を待ちます。


時間になり、進行役の大山優子さんがドアを開けようとしたところ、なぜかなかなかドアが開きません。
ひとしきり、ざわつくファンの皆さん。
やっとドアが開き、紫色のロングドレス姿の小山実稚恵さんが現れました。
皆さんもホッとすると同時に、ふんわりと色めき立っておられたようでした。

今回の「音の旅」のテーマは「舞曲」。テーマカラーは藍紫(あいむらさき)です。




memo:藍紫(あいむらさき)
光がものに当たって、そこで反射した波長がおおむね430~460nmだと藍色、380~430nmだと紫色を目で感じます。380nmより短いと目に感じる範囲から外れてしまいます。
…目の届かなくなる微妙なところ…そんなわけで、色のイメージも藍から紫色は謎めいた感じがするのでしょうか…。すこし、色のイメージを膨らませてみました。

参考
コニカミノルタのウェブサイト
レーザーポインター専門店のウェブサイト


実稚恵さんによると、紫は秘密を含んだ色というイメージなので、いろいろな秘密が隠れているワルツなどの舞曲にイメージを重ねて今回の色を選ばれたとのことでした。
さて、ワルツ・マズルカに秘められたものとは…藍紫の微妙な色とともに、開場の雰囲気が高まっていきます。



まず、舞曲についてのお話
「舞曲」はもともとシュトラウスの時代などまでは、字の通り踊るための曲だったのが、ショパンなどの作曲家により、「聴くためのワルツ」などが登場していったそうです。
たしかに、ショパンのワルツは3拍子だけど踊るには速すぎたり、遅すぎたりしますよね。


マズルカとはどんな舞曲?のお話
マズルカはポーランドのマゾヴィア地方が起源といわれる舞曲で、郷土色の濃い舞曲の一つ。マズルカのなかでも、ゆったりのクヤヴィヤク、中くらいのマズル、速いオベルクといった種類があるそうです。

参考
ウィキペディア「マズルカ(ショパン)
Chopine-web

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今回のプログラムのマズルカ

・ドビュッシー:マズルカ
・ショパン:マズルカ 第45番 イ短調 作品67-4
・ショパン:マズルカ 第37番 変イ長調 作品59-2
・シマノフスキ:20のマズルカ 作品50より

ショパンのものだけでなく、ドビュッシー、シマノフスキと合わせて4曲あり、シューマンの シューマン:ダヴィット同盟舞曲集(18の性格的小品)作品6 にもクララ・シューマンのマズルカの一節が出てきますから、マズルカの聴き比べというだけでも楽しみが多そうなリサイタルです。



さて、ワルツは5曲演奏されます。

・ドビュッシー:レントより遅く(ワルツ)
・ショパン:ワルツ 第7番 嬰ハ短調 作品64-2
・ショパン:ワルツ 第8番 変イ長調 作品64-3
・リスト:4つの忘れられたワルツより 第1番
・リスト:「村の居酒屋での踊り」メフィスト・ワルツ 第1番

私は「メフィスト・ワルツ」がなんだかドキドキしてとても好きですが、今日の質問コーナーでは、ショパンの7番のワルツへの質問がありました。
男性の方より「7番はハラハラと散る桜のイメージを感じるのですが、それでこの時期のプログラムに選ばれたのですか?」
小山実稚恵さんからは、「確かに7番のワルツはハラハラとした感じですね。8番のワルツは静かに移り変わる和声と気品を感じます。」
ピアノ好きのみなさん、やっぱりショパンのワルツは欠かせないものと感じておられるのだなあと思いました。


そのほかにも質問コーナーでは、小山実稚恵さんにいろいろな質問に答えていただいて、とてもアットホームな感じでした。
今のところ北九州のみのこちらのイベント、半年に一度の素敵なファン・ミーティングになっています♪

♪♪♪

ピアニスト・小山実稚恵リサイタル「音の旅」・北九州公演ならびにプレトークイベントのお問い合わせ先は>>>音風の会(おんぷのかい)080-3972-3789


小山実稚恵ファンページ
北九州のクラシック・ファンのページ:アコルデ